ある統計によりますと、日本では
片頭痛が6%
緊張型が16%
という数字があります。
では 頭痛の社会的な影響はどうでしょうか。
1/3の方は、なんとか生活を維持しているものの、
2/3の方は、普段の生活を維持できないと感じておられます。
また 会社や学校を休んだことは 1/3の方が経験していることです。
御自分に当てはめてみてください。今のプロジェクト、頭痛で休むことできるでしょうか。
かなり厳しい選択ですが、起きられないような頭痛ではやむを得ないことも想像できます。
頭痛のある人 |
受診経験がない人 |
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生活維持ができていない人 |
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右図は後姿の絵です。
右図のような筋が、長時間の同じ姿勢で緊張を強いられ、
それに伴い血管が締め付けられ局所の循環が悪くなり起こる頭痛です。
何も特殊な姿勢ではなく、われわれの通常の姿勢でも起こります。
ですから、緊張の強まった筋肉を圧したり揉んだりすると、
“痛気持ちいい”と感じるのは緊張部分が解放されるからです。
ほとんどの方は肩凝りを自覚されております。
ですから、俗に“肩こり頭痛”とも呼ばれます。
痛みは“重ダルイ感じ”で締め付けられるような感じです。
原因はこのような筋の緊張が起こるような状況です。
筋緊張により痛み物質が放出されるために痛みを感じてしまう訳です。
長時間の仕事、パソコンや細かい作業、精神的ストレス、
ほかに特殊な例として背骨が立ちすぎの方などにこの種の頭痛がみられます。
・いわゆる消炎鎮痛剤で鎮痛をはかり、
筋緊張を緩和する薬で筋をリラックスさせることで症状の軽減を図ります。
※ただし市販薬の常用は慢性頭痛につながる恐れがありますので、一度ご相談ください。
・それ以外に、患者さんそれぞれの状況に応じた生活工夫も大切な対処法です。
仕事中のストレッチ、枕の工夫、歯の治療、姿勢の矯正、そしてストレスの発散です。
これは緊張型と全くメカニズムが異なります。
イメージが湧きやすいように、片頭痛の平均像をお示しします。
この一連のメカニズムに関連している物質に
セロトニンという物質があります。
セロトニンにつながるアミノ酸を多く含む物質を
控えることがいいと言われています。
よく知られているものに、ナッツ類、乳製品があります。
他には誘発性のある食品にアルコール、チョコレート、
赤ワインや柑橘類もよく知られています。
これらを好んで食したりする習慣を避けることが
大切といえるでしょう。
ただし、上記に挙げた予防でも完全に防ぐことはできません。
しかし、ここにも罠が潜んでいます。
頭痛について、市販の頭痛薬を使っている方が沢山おられます。
その種の薬も少しは効きますし、効かなくても暫く我慢すると辛い片頭痛も去っていきます。
そのせいで、特効薬を使わずに何年も市販薬などを使っていると慢性頭痛の状態になってしまいます。
片頭痛と思ったら、病院で処方する片頭痛の特効薬を使ってください。
片頭痛の方は習慣的にある行動をとると悪くなることを知っています。
それらは、すべて、この血管に影響するような要因です。
しかし、予防だけでは解放されることは困難で
片頭痛の特効薬を上手に内服すれば、ずいぶんと生活は楽になります。
これは緊張型と片頭痛の混合(複合)型と考えてください。(いろいろな考え方があります)
非常に複雑になっている方が大半です。
どちらにも鎮痛剤や市販薬が使われます。すると、内服効果の少ない片頭痛の時にさらに服用が増え、
薬物過剰使用による頭痛が重なります。こうなりますと、今日の頭痛は?もともとは何の頭痛??
という具合になり、絡まった糸の状態です。
しかし、絡まった糸も端が分かれば、ゆっくり解くことができます。
慢性頭痛の方には、この経過をとっている方が少なくありません。
ゆっくりと糸を解いていく取り組みをしてみることです。
まずは、頭痛外来で慢性化している原因を突き止め、正しい薬の処方と、生活での注意点を知ることです。
一昔前は不眠で病院へ行く方はほとんどいませんでした。
今は、不眠外来があるように、眠れないことも病気として捉えられる時代です。頭痛も同様です。
”すぐ、治まるから…“としないで、一度、相談されることをお勧めします。
片頭痛の親戚?に群発頭痛と呼ばれる頭痛があります。
一般には馴染みのない頭痛と思いますが、地上最強の頭痛とでもいいましょうか。
読んだだけでもなりたくないですよね。
この頭痛、片頭痛同様、原因がよく分かっていませんが、
片頭痛同様、目の奥にある脳の血管の拡張が関係しているようです。
従いまして、片頭痛の特効薬の一部が群発頭痛には効きます。
群発頭痛の平均像をお示ししますと、多くは一側性で
などが挙げられます。
また、発作が決まった時期に集中しますので、
その時期を迎えそうになったら、予防薬を事前に内服開始することです。
(花粉症の治療と同じようにお考えください)